
電通関西オフィスにて、広告とDEI(※多様性の尊重など、誰も排除しないことを目標とする取組み)をテーマに、講演とワークショップが開催されました。私の所属する守ゼミの3・4回生と、広告企画演習の受講生が参加し、DEIの視点からどのように表現やメッセージの可能性が広がるか意見を交わしました。
広告には、マイノリティなど、排除されやすい属性を不可視化する力がある一方で、それらを広く可視化できる力もあります。影響力のあるメディアだからこそ、企業全体でDEIに積極的に取り組まれているのだなと感じました。
私たちが日常的に目にしている広告をDEIという視点から見直したとき、広告に用いられたイラストや言葉の一つひとつに、無意識のうちに受け入れていたバイアスや不公平性が潜んでいることに気づき、大きな驚きを覚えました。

後半のグループワークでは、あらかじめ私たちが提出していた事前課題を元に、班メンバーと意見交換を行いました。その中で、自分にはなかった考え方や違和感の感じ方を知り、自身のDEIに対する考え方の幅を広げることができました。また、その違和感を無くすためにどのような更新を行うかというグループワークでは、DEIのどこを意識して更新したかということを明言することの難しさを知りました。「ただなんとなく、こっちの方が良さそう」という感覚ではなく、その更新案に至った根拠やターゲットを絞りきる難しさを学ぶことができました。


一つの広告でも、ある人には感動を与える一方で、別の人には不快感を与えてしまうこともあります。広告は「伝える」だけでなく、「どう伝わるか」まで考慮しなければならないと実感しました。だからこそ、誰かを排除したり傷つけたりしないために、DEIの視点が不可欠です。広告づくりを通して、社会に対する想像力と思いやりの大切さを改めて感じる貴重な機会となりました。(西尾 陽葵・清水 陽・荒木 ほのか・福島 きらり)
このイベントは『電通報』にも掲載されました。詳細はこちらのURLをご覧ください。