突然ですが、皆さんは「吹田くわい」って知っていますか?
そもそも「くわい」という野菜自体を知らない、もしくは食べたことがないという方もいるのではないでしょうか。
私はくわいの産地として有名な広島県出身で、給食で出てくる機会もあり、くわいは比較的なじみのある野菜でした!
そんな私が記事の企画案を考える中で、偶然「吹田くわい」の存在を知ります。
吹田市の伝統野菜でありながら、吹田にある大学に通っているのに知らない…!
そんな存在があることに、ちょっと驚いたのが取材を始めようと思ったきっかけです。
取材を進めていくうちに、吹田くわいは「知る人ぞ知る野菜」ではなく、地域で守り、伝えていく必要のある、とても大切な地域資源だと感じるようになりました!
まずは吹田くわいについて皆さんにも知っていただき、少しでも身近に感じてもらえば嬉しいです!!
吹田くわいとは?―唯一の「日本原産くわい」
くわいは芽が出ることから「めでたい」縁起の良い食べ物として、お正月のおせち料理やお雑煮によく使われている野菜です。
そして、その中でも「吹田くわい」は、唯一の日本原産のくわいで、一般的なくわいより小粒で、甘味があるのが特徴!「なにわの伝統野菜」にも認定されている非常に希少な野菜で、一度食べると忘れられない味わいがあるといわれています。
昔は川辺や田んぼに自然のまま生えており、江戸時代から明治維新まで200年近くの間、京都御所へ献上されていたほどの野菜のようです!
しかし現在、吹田くわいの流通量はごくわずかで、生産者の数も年々減少しています。
吹田市には約18万世帯ありますが、農地を持つ世帯はわずか400世帯ほど…。
その中でくわいを栽培している農家さんは、ごくわずかしか残っていません。


「すいたん」のモチーフも、実は吹田くわいって知ってましたか?
吹田市のイメージキャラクター「すいたん」のモチーフになっているのも、実は吹田くわい。
街では「すいたん号」というラッピングカーがときどき走っており、見かけた散歩中の小さな子どもたちが手を振ってくれるほど、年齢問わず愛されている人気ものです!
ちなみにすいたんの体重は吹田くわい70個分!
吹田くわいは小粒なのが特徴なので、意外と軽いんかも?って思っちゃいました笑

なぜ貴重に?吹田くわいが「消えかけている」理由
実はとても大変…吹田くわい栽培のリアル
農家さんや吹田市の方のお話を伺っているときに、「田んぼがあるならくわい作るよりも絶対お米作るほうがいいで!」というお言葉が何度かでてきたくらい、小さな作物のくわいですがとにかく育てるのに体力がいります。
まず、植え付けや収穫作業では、機械を使うことができません。すべて手作業で、しかも畑のように乾いた土ではなく水気のある泥なので、足腰のパワーがとても必要になります。
さらに吹田くわいはオモダカという雑草の仲間に入り、除草剤を使用すると枯れてしまうため、除草もすべて手作業でしなくてはなりません。
しかも、栽培に多くの手間と長期的に場所を必要としながら、収穫期は12月の短期間のみ。
安定した収入を考えれば、年中収穫できて売りやすい作物を選ぶのは自然なことで、その結果、吹田くわいの生産者は減少しているのです。
吹田くわいを守るための吹田市の取り組み
そこで吹田市では、吹田くわいを守り、次世代へと受け継ぐためのさまざまな取り組みを行っています!
その一つが、「地産地消推進事業」による補助金制度です。
吹田くわい(現在はたまねぎも対象)を生産しようとする農家に対し、補助金が交付される制度で、平成14年度に吹田くわいのみを対象としてスタートしました!当初は約5軒の農家が栽培を始めましたが、その後は増減を繰り返しながら現在に至っているようです。
また、市内の郵便局と連携した栽培活動も実施されています。
吹田市内32の郵便局に、くわいの芋とプランターを配布し、各局で栽培を行います。収穫後には収穫祭が開かれ、どの郵便局のくわいが最もよく育ったかを競います。
もともとは吹田くわいの保存と高齢者の見守りをきっかけに始まり、現在では吹田くわいが地域の人々をつなぐコミュニケーションツールとしての役割も担っています!
さらに、市民が参加できる取り組みとして「バケツ栽培里親募集」も行われています。
参加者はバケツを持参するだけで、土とくわいの芋が提供され、自宅で栽培することができます。郵便局での栽培を市民向けに広げた取り組みとして、吹田くわいをより身近な存在にしています!
どう食べる?吹田くわいのおすすめの食べ方
吹田くわいのことを知っても、食べ方を知らないと買ってみようとはなりませんよね…!
そこで少しですが、おすすめの食べ方を紹介したいと思います!
取材の中で、乳製品とよく合うというお話を伺ったので、「🔍チーズ くわい レシピ」を調べて出てきたもので調理してみました!
くわいはちみつチーズ
吹田くわいをレンジでチンして柔らかくして、そこにチーズとはちみつと塩コショウを混ぜて食べてみました!
初めてこのような食べ方をしましたが、あまじょっぱくて、そこにくわい独特の味も合わさってとてもおいしかったです!

吹田くわいのから揚げ
そして、定番のくわいのから揚げもしてみました!私は芽の部分がカリッとしている方が好きなので、長めに揚げてみました!
そのまま塩で食べてもおいしかったし、クリームチーズと一緒に食べるとクリーミーになってすごくおすすめです!!
冬休みに親戚みんなで集まった時に、「おいしいから1回食べてみて!!」ってみんなに食べさせました!笑 同年代のいとこたちにはクリームチーズと一緒に食べるほうが好評だったので皆さんもくわいを食べるときはぜひそのような食べ方してみてください!!


他の食べ方は?
他にも、バニラアイスと食べたり、チーズとクラッカーに吹田くわいを合わせたりといった食べ方もあるようです!
また、うどんの麺に練りこんだり、くわいとお餅を一緒にふかしたものなど、おすすめしてもらった食べ方は本当にたくさんあるので、いろんな食べ方で私も食べてみたいなと思いました!
吹田くわいはどこで買える?食べられる?
江坂にある農園の直売所、パン屋や日本料理屋、またフランス料理屋さん、餃子屋さんなど、意外とさまざまな場所で期間限定的ではありますが、吹田くわいを食べることができるようです!!
江坂朝市 in豊津公園
12月の第2日曜日には、吹田くわいを含む農作物を購入することができます!
吹田元気農家とハピスマ朝市 inさんくす夢広場
また、令和7年12月24日にJR吹田駅のすぐ近くで開催された朝市でも、吹田くわいが販売されるという情報を教えていただき、足を運んでみました!
吹田くわいだけでなく、地元の生産者さんが作った新鮮なお野菜や、焼き立てパンなども販売されていました。

私が朝市に到着したのが朝市終了時刻の15分前ほど。
くわいは残り3つというギリギリのタイミングでしたが、買うことができました!すでに私が到着する前に100個くらい売れたという話を小耳にはさみ、吹田くわいの人気を実感しました。
朝市にはさまざまな野菜が並び、地元の方もたくさん訪れていました!買い物に来ていた地元の方と少しお話しする機会もあり、和やかな雰囲気が印象的でした(^^♪
吹田くわいを餡に使っている「すいぱん」(すいたんの形をしたパン)は残念ながら売り切れていたので、次の機会にぜひ食べてみたいなと思います!
地域で開催される朝市というものに足を運んだことは今回がほぼ初めての経験でした。
実際に訪れてみて、「来てよかった」と感じると同時に、このような場所を通して地域の人同士のつながりが生まれていくのだろうなと実感することができました!
まとめ
吹田くわいについて、その魅力や大切さを少しでもお伝えできていたら嬉しいです!
この記事を通して、吹田くわいをより身近な存在として感じていただけたのではないでしょうか?
収穫の大変さや、それを支える地域での取り組みについて知ることはできたけど、調べたりお話を聞いたりしただけでは、まだ「分かったつもり」になっているような気がする…。
そこで、実際に吹田くわいの収穫を体験してみたい!と思い、関西大学ボランティアセンター主催のボランティア体験ツアー「吹田くわい収穫ボランティア」に参加することにしました。
次の記事では、初めて参加した吹田くわい収穫ボランティアの体験記をお伝えします!
お楽しみに…!
